三井オーシャンフジ ~進化を続ける“ニッポンのおもてなし”~
旅行
2026/03/26
2024年12月に就航した「MITSUI OCEAN FUJI(三井オーシャンフジ)」は、「にっぽん丸」などで知られる商船三井クルーズの客船。今回は神戸から松山、韓国・釜山、那覇へと向かう4泊5日の船旅に乗船し、その魅力を満喫した。

- 文/mado.lab 写真/合田慎二、MITSUI OCEAN CRUISES

- 神戸 、 松山 、 韓国・釜山 、 那覇
1st day/鳴り響く汽笛とともに4泊5日のクルーズがスタート

客船運航のルーツに約140年の歴史をもつ商船三井クルーズが運営する「三井オーシャンクルーズ」のテーマは“日本の美しい船旅”。日本企業ならではのおもてなしと魅力にあふれたツアーを企画している。その主力船のひとつが「三井オーシャンフジ」。比較的小さめの約3万トンのクルーズ船だが、船内は上品なインテリアと充実した施設が整い、229室の客室はすべてスイートルーム。乗組員1名が約1.3名のゲストにサービスを提供する体制でサービス水準も高く、スモールラグジュアリーな船旅を体感できる。
日本では近年、国内だけのショートクルーズも人気を集めているが、今回は韓国・釜山(プサン)にも立ち寄る魅力的なプラン。出発地の神戸では、出港までゆとりのある時間から乗船受付がスタートし、スタッフや生演奏による歓迎のなか、客室へいざなわれた。滞在するのは、同船で最も部屋数が多い「ベランダスイート」(写真)。洋上ではベランダから移りゆく風景をいつでも楽しめる客室だ。ソファの前に用意されたスパークリングワインとスイーツでくつろいでいると、出港時刻が近づき、プールを備えた開放的なデッキ8中央でセイルアウェイ・パーティーが行われる(写真)。神戸の夜景を背に船が少しずつ港から離れていくと、いよいよ旅が始まった。夜の瀬戸内海を航行するなか、ビュッフェスタイルの「テラスレストラン八葉(はちよう)」で、ディナーを楽しんだ。
2nd day/上質な設備とサービスが充実。寄港地散策の後はコースディナーを
翌朝は少し早起きして、船内を探索した。全11デッキの船内前方に客室がまとまり、後方に各施設が配されている。各デッキはエレベーターや吹き抜けの螺旋(らせん)階段で移動する。ホテルのラウンジ機能に似た「MITSUI OCEAN スクエア」でスタッフが24時間対応してくれるのも安心だ。併設の図書コーナー・カフェスペースでくつろぎ、レストランで朝食を終えるころには、寄港地の松山港に到着した。
三井オーシャンフジの魅力のひとつは、小回りが利く船体。超大型船では立ち寄りが難しい小さな港にも寄港でき、その土地の歴史や文化を深く体験できる寄港地観光ツアー(要予約・別料金)も用意されている。今回は「松山城」(写真は天守からの眺め)から「坂の上の雲ミュージアム」、さらに温泉街を散策できるツアーに参加した。寄港地ごとに多彩なツアーが用意されているので、出発前にじっくり検討しておこう。
夕方、再び船内へ。ツアーを経てゲスト同士の交流も増え、初日より一層和やかな雰囲気に。通路で出会う気さくな乗組員との会話も弾む。ディナーは「ザ・レストラン富士」へ。多くのメニューがインクルーシブとあって、気兼ねなく洋食のコースとワインを楽しめた(写真)。
3rd day/世界遺産など、みどころが多い韓国第2の都市・釜山へ

船は対馬海峡を航行し、翌朝、朝鮮半島の南東部、ソウルに次ぐ韓国第2の都市・釜山に寄港した。ここでは、アート発信拠点となっている甘川文化村(カムチョンムナマウル)(写真)や国際市場を回るツアー、海岸沿いに立つ海東龍宮寺(ヘドンヨングンサ)を拝観する半日ツアーのほかに、世界遺産・仏国寺(プルグッサ)などを巡る慶州(キョンジュ)一日観光も用意されているので、初めての韓国でも安心だ。今回は甘川文化村を訪れるツアーに参加。活気あふれる市場も散策し、釜山の人々のエネルギーが感じられた。もちろん、ツアーに参加せず、出港時間まで自由に釜山市内を散策するもよし。船内のプールやスパなどでくつろぐもよし。ゲストが過ごし方を自由に選べるのはクルーズの醍醐味(だいごみ)だ。
毎晩客室に届く船内新聞「PORT&STARBOARD」も必ずチェックを。その日の寄港地の情報をはじめ、船内の各ダイニングの営業時間、イベントの予定なども詳しく記載されている。寄港地での予定を考える際の参考になるだろう。
4th day/洋上で過ごす最後のディナーはフォーマルな装いで特別な時間に

翌日の那覇港到着まで、丸一日を洋上で過ごす日。日中はクイズ大会、ダンス教室、ゴルフのパター大会などが行われ、旅を盛りあげる。リラクゼーションを堪能したいなら「スパ&ウェルネス木霊(こだま)」(写真)での施術もおすすめだ。船のドレスコードはカジュアルが基本だが、今回のクルーズではこの日だけ、夕方からフォーマルに。エレガントな装いがクルーズの特別感と優雅な気分を高める。そんな夜に、「北斎FINE DINING」をクルーズ最後のディナーとして選んだ。三國清三(みくにきよみ)シェフ監修のコース料理を、プリフィックスメニューで味わえる(写真)。最後のデザートまで、船上とは思えないクオリティーの高さだった。
4th day & final day/発見と驚き、感動に満ちた忘れられないクルーズに
毎晩船内で行われるさまざまなショーも紹介したい。メインは「オーシャンステージ」を舞台としたアーティストやハウスバンド、シンガー&ダンサーたちの熱いライブパフォーマンス(写真)。今回は初日の歓迎スペシャルコンサートをはじめ、歌と踊りのプロダクションショー、ゲストも参加する1970年代ディスコパーティーなどが行われた。圧巻のステージと一体となり、会場は大盛況。その後、「オブザーベーションバー36[サンロク]」に場所を移し、心地よいピアノや歌の生演奏をBGMに、その日の出来事を語り合うゲストも多かった。
そして迎えた最終日の朝、那覇港に着港。ルームサービスで頼んだ朝食を客室のベランダで食べ(写真)、名残り惜しくも“洋上の我が家”となった船を下りた。
設備もサービスも魅力にあふれた三井オーシャンフジは、2026年以降も日本各地や韓国・台湾などへのクルーズを予定している。船内での心地よいおもてなし、この船だからこそ体感できるクルーズの魅力を、今後もゲストに提供し続けるだろう。
(*注釈)
※本記事は、『J-B Style26春号』(P22~31)を転載しています。
「MITSUI OCEAN FUJI(三井オーシャンフジ)」には、
多彩な施設、洋上でのイベントなど、船旅を盛り上げる魅力がまだまだあります。
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