ホテルのなかに、街のあちこちに――“アートを探して旅する”最先端のハワイ
旅行
2023/11/21
だれでも受け入れてくれそうな懐の深さと、過ごしやすい気候のハワイ・オアフ島には、地元の人だけでなく創作活動の拠点を求めて移住してきたアーティストがたくさん。オアフ島に滞在中は、ビーチ遊びやショッピングにとどまらず、アートに注目して過ごしてみるのもおすすめだ。

- 取材・文・写真/粟屋千春

- ハワイ(ホノルル)
ギャラリー&カフェを併設しているホテルで新進アーティストの旬な作品を購入できたり、ショッピングセンター内のメイドインハワイを扱うショップにアーティストが手がけた作品や雑貨が置かれていたり。毎週日曜に開催されるカイルアのマーケットなどでも、さまざまなアート系のアイテムが並んでいる。こんな風に、至るところにアーティストが作品を発信する場や機会があり、旅行者も気軽にアートに出合えるのがオアフ島だ。
“ミッドセンチュリーハワイ”をアートで表現する

ホテルのコンセプトは、サーフィンがファッションやアート、音楽、ライフスタイルなどのカルチャーとして定着してきた1960年代のハワイ、いわゆる〝ミッドセンチュリーハワイ″。そのため客室も含めた館内には、ハワイで活動するアーティストたちがこのコンセプトをベースに制作した作品が至るところに飾られている(冒頭写真)。



館内のアート作品はイラスト、写真、オブジェなど多彩で、そのバリエーションの豊かさでゲストを楽しませてくれる。例えば、パブリックスペースのカバナの壁は、『Black & White Water Mural(モノクロームの壁画)』という作品(写真)で、水の動きからヒントを得て、その動きの速さと勢いを表現したもの。レストランの「マヒナ&サンズ」の壁紙(写真)は、よく見るとアロハを象徴するハンドサイン(=「シャカ」)が模様になっている。
ホテルを訪れたら、五感を研ぎ澄ませてさまざまな場所に注目してみよう。きっとあちこちで楽しい発見が待っているはずだ。
客室のインテリアやホテル主催のマーケットにもアート
客室は大きく4つのカテゴリーに分かれているが、どの客室にも共通してアートが飾られている。ヘッドボードのファブリックは、アロハシャツで知られるトリ・リチャードのものだ(写真)。同ブランドのヴィンテージファブリック・コレクションからデザインを選び、プリントして使用している。
また、各部屋でデザインが異なる木製のアートパネルやクリス・ゴトー氏のイラストレーションなどは、客室で過ごす時間に彩りを添えてくれる。
サーフジャック ハワイを飾るアート作品は、そのすべてがハワイで活躍するアーティストが手がけた作品であることにこだわっている。
「サーフジャック ハワイが誕生して以降、アーティストたちの作品を展示することでホテル独自の空間が創られているのだと実感しています。私たちはサーフジャックを生き物と捉え、これからも、有名無名にかかわらずローカルのアーティストの作品との出合いを楽しみ、彼らに寄り添い、ともに進化していきたいです」と、同ホテルの営業・マーケティング担当バイスプレジデントの有田亜佐美氏は話してくれた。
星野リゾート サーフジャック ハワイ
| ● 住所 | 412 Lewers Street Honolulu, HI 96815 |
|---|---|
| ● 電話番号 | 050-3134-8094(星野リゾート予約センター) |
| ● 宿泊料金 | 1泊1室US$245~(税込・食事別) |
| ● 定休日 | 年中無休 |
| ● 公式サイト | https://surfjack.jp/ |
ウォールアートが街と人とを繋ぐカカアコ地区
その仕掛け人のひとりが、オアフ島出身のジャスパー・ウォン氏。彼は2011年にカカアコ地区の倉庫の壁を利用して、世界中から集まったアーティストがウォールアートを描くアートイベント「POW!WOW!HAWAII」を開催。このイベントを始めたきっかけは、アーティストの支援活動はもちろん、人が訪れることの少なかったカカアコ地区の経済活性化をめざしたいと思ったからだそう。
SNSが盛んになるにつれ、自身のタイムラインに投稿しようとウォールアートの撮影に訪れる旅行者も増えてきた。それにしたがっておしゃれなカフェやショップ、ブルワリーなども次々にでき始め、街はにぎわいを見せる。毎年2月にはウォールアートの描き替えをはじめ、さまざまなイベントが開催されている。
アートエリアとしてはもちろん、カルチャーの発信地としても注目を浴びるカカアコ地区は、次世代を担う若手アーティストや芸術活動に興味をもった子どもたちのコミュニケーションの場にもなっている。イベント以外でも、レストランやショップ、通りでペイント作業中のアーティストを見かける機会があるかもしれない。色鮮やかなウォールアートそのものを楽しみながら、アートの力を体感しに訪れてみよう。


