海ホテル・山ホテルにステイして周囲の自然をさらに楽しむ
宿泊
2023/06/30
海の青や山の緑がひときわ輝きを増す夏。そこに立つリゾートに滞在する醍醐味は、周囲の雄大な自然を存分に味わえるぜいたくな時間にあります。『J-B Style』2023年夏号で語りきれなかった、海ホテルと山ホテルをとりまく自然の魅力を紹介します。

- 文/山口 碧 写真/入江啓祐 写真協力/One Suite THE GRAND、雪ニセコ

- 北海道 、 沖縄県
エメラルドグリーンの海に包まれる古宇利島の休日
沖縄本島北部にある古宇利(こうり)島は、周囲の海の美しさから沖縄に住む人にも人気の島で、ここ数年、ホテルやコンドミニアム、カフェなどが続々とオープンしている。かつては船でしか行けなかったこの島も、2005年に隣の屋我地(やがじ)島との間に古宇利大橋が開通し、沖縄本島から車で行くことができるようになった。古宇利大橋を渡るドライブは海ホテルの休日にふさわしい幕開け。両側にエメラルドグリーンの海が広がり、爽快なことこのうえなしだ。


本誌で紹介したホテル「One Suite THE GRAND」は島のほぼ最高地点、海抜100mほどのところにある。遠くまで見渡せるのと同時に、海の色を間近に楽しむことができる絶好の立地だ。まずはインフィニティプールで開放的なひとときを。空と海に溶け込むように計算された配置で、プールの水が海に流れ込んでいくような錯覚に陥ってしまうかもしれない。

古宇利島は周囲約7.9㎞と、自転車でぐるっと回れる大きさだ。見る場所によって変わる海の色を楽しみに、気軽に出かけてみたい。ぜひ砂浜まで降りてほしいのが、ティーヌ浜。ハートロックと呼ばれる岩が、にょきっと海から生えるように立っている。航空会社のテレビCMで有名になり、恋人たちの聖地ともいわれている。このハート岩の前で写真を撮るためだけに那覇から日帰りでくる人も多いそう。天候に恵まれれば、昼、日没時でそれぞれに絶景を写真に収められる。

ティーヌ浜からの夕日もきれいだが、実はホテルのプールサイドこそは島有数の絶景スポット。夏だとほぼホテル正面の水平線に太陽が沈む。周囲をオレンジ色に染めながら東シナ海に沈みゆく夕日は忘れられない夏の思い出になるだろう。
雄大な緑の風景にくつろぐニセコの夏休み

いっぽうもうひとつは北の大地、北海道。スキーリゾートのイメージが強いニセコだが、山懐で自然の恵みにどっぷり浸れるのは、初夏から夏のグリーンシーズンならではといえそうだ。
北海道らしいのびやかな景色のなかに昨年オープンしたばかりの「雪(せつ)ニセコ」での、山の楽しみ方を紹介したい。雪ニセコには3ベッドルーム、4ベッドルームの部屋もあり、家族での長期滞在にもぴったり。しかもニセコには一週間滞在しても飽きないほど、自然を楽しめるスポットやアクティビティーが充実している。


まずは雄大な山々の魅力を楽しむことができるトレッキングコースへ。ホテルからもその山容を眺めることができる羊蹄山(ようていざん)は、深田久弥(ふかだきゅうや)の『日本百名山』にも登場する美しい円すい型の山で4つの登山道がある。ニセコ連峰には自由に歩ける自然探勝ロードも充実しており、神仙沼コースは、整備された木道を歩きながら神秘的な湖沼群を巡ることができる。


国土交通省の水質ランキング〈注1〉でたびたび日本一に選ばれてきた尻別川(しりべつがわ)を、ガイドとともにカヌーで下る「カヌーツーリング」も、大自然を体感できるおすすめのアクティビティーだ。カワセミやワシなど珍しい野鳥に出合うこともしばしば。その後は、ホテルの温泉でリラックスできるのもうれしい。
※注1/国土交通省「全国ベスト5河川の変遷」(一級河川の水質調査の上位ランキングをまとめたもの)より
https://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kankyo/kankyou/suisitu/best.pdf


心を震わせる美しい景色や森の香り、吹き抜ける風の優しさ、朗らかな鳥の鳴き声など、そこにいるからこそ味わえる自然の恵み。自然を余すところなく体感する旅のしめくくりに、その土地の旬を味わっておこう。この時期ならではのニセコご自慢のおいしいものを探して道の駅や産直所を訪ねる時間は楽しいものだ。ぷりぷりのトウモロコシからはじける甘み、香りがよく滋味たっぷりの枝豆。ほかにもブドウがたわわに実るワイナリーを訪ねたり、清澄な湧水を味わったり……。五感をフル稼働させて楽しめるのがニセコの夏なのだ。


