イマドキの「ウェルネストレンド」は “よく食べ、よく寝る”
癒し
2026/05/29
人生は健康であってこそ楽しめる。健やかに生きていくためには、歳を重ねるほどに心身のメンテナンスが必要だ。 だからこそ、定期的に旅に出て日常に区切りをつけることが大切。場所を変えることが養生に繋がるからだ。本連載では毎回テーマを掲げ、最適な滞在先を提案する。第1回は“食べること”と“寝ること”を重視した「シックスセンシズ 京都」を訪れる。さぁ、心身ともに豊かになる旅へ。

- 取材・文/板倉由未子(トラベル&スパジャーナリスト) 写真/高見尊裕

- 京都府 、 青森県 、 神奈川県
ウェルネス界を先導する心地よさ満点の隠れ家

よく食べ、よく寝る。健康を維持し、人生を楽しむための大原則でありながら、実現できているという人は少ない。デジタル社会の影響もあり、日々、不眠に悩む声も高まっている。
快食快眠をかなえる滞在先として、真っ先に思い浮かぶのは「シックスセンシズ」だ。ブランド創設以来約30年、ウェルネスとサステナビリティに対する積極的な取り組みを続け、世界中の旅好きから支持されている。私もファンのひとり。食は、持続可能な地元の自然素材を、健康的かつシンプルな調理法で提供する「イート ウィズ シックスセンシズ」。眠りは、睡眠専門医のマイケル・J・ブレウス博士をはじめ、世界的な専門家たちと開発した快適な安眠環境づくり「スリープ ウィズ シックスセンシズ」という哲学に基づき、サービスを提供している。
日本には、2024年4月に上陸し、京都の歴史ある東山に「シックスセンシズ 京都」(写真)が開業した。平安時代の雅をテーマに、かつて貴族たちが時節ごとに衣の色合わせを楽しんだように、ほぼすべてのサービスが、微妙な季節の移ろいを表す二十四節気にあわせて変化する。
エコフレンドリーなおもてなしで心身復活


塗香(ずこう)をまとい、心身を清めてからチェックイン。部屋でひと息ついたのちに温浴施設、そしてスパへ。最初に、簡単な器具を装着するだけで心身の現状がデータ化される「ウェルネススクリーニング」(写真)を受ける。数分で結果が出たら、細やかなコンサルテーションが行われる。京都限定のトリートメント「おまかせ」を予約しておけば、一人ひとりに最適なトリートメントを施してくれる(写真)。さらに、眠りのヨガといわれる「ヨガニードラ」(冒頭写真)も体験。セッション後は、肩の力が抜け、心が穏やかになる。

ディナーは、京都出身の総料理長・宍倉宏生(ししくらひろき)氏が、地元への愛情と生産者との信頼関係を胸に、腕を振るうダイニングへ。中心となる食材は京都産。野菜は大原と伏見、卵は宇治の生産者から、魚は宮津の漁師から仕入れている(写真)。食材の魅力を最大限に表現した品々は、ほっとするおいしさで心まで満たされる。


部屋に戻ると、照明の明るさや枕、香り、ハーブティーなどの快眠環境が整えられていた。リカバリーウエア(写真)に着替えベッドに入ると、すぐに眠りの途へ。翌朝はすっきりと目覚め、鳥のさえずりを聴きながら、バルコニーでストレッチ。温浴施設をゆっくり満喫してから、遅めの朝食を。美しい日本式の中庭を眺めながら、風味豊かな野菜と濃厚な卵料理(写真)を味わいたい。
青森・奥入瀬と箱根にも、快眠と美食を求めて


ほかにもおすすめしたいホテルがある。ひとつは「奥入瀬渓流ホテル by 星野リゾート」。渓流の川音にいやされて過ごし(写真)、青森の旬の味覚をモダンフレンチで表現した繊細なディナー(写真)に舌鼓。


もうひとつは「はつはな」。箱根の湯坂山を臨む湯あみと、体の“気・血・水”の働きを調整する「湯治セラピー」で疲労回復(写真)。夕食では、地元産の相州和牛と野菜(写真)を堪能できる。
思わず笑みがこぼれる地産地消の食事と、やすらかな眠りを約束してくれるホテルでの滞在では、よりよく生きるための智慧を享受できる。
(*著者プロフィール)
いたくらゆみこ●トラベル&スパジャーナリスト。出版社で女性誌の編集者を経て独立。国内外を巡り、土地に息づく美と健康を主なテーマとし、各種媒体で旅企画やエッセイを執筆。また、イタリア各地の食文化にも精通している。
※本記事は、『J-B Style夏号』(P42-45)を転載しています。
